- 書いてくれた方★
- 40代(女性) / ペット種類:猫(雑種)
投稿内容
我が家では30年前、姉が拾ってきた雑種の猫を飼っていました。
名前は「ピート」です。
腕白で甘えん坊のピートは、あっという間に家族の一員になりました。
また、うちは商売をしていたので、ピートは店のほうにもよく出ていて、お客様からも愛される「リアル招き猫」だったのです。
当時は、最近と違って猫は自由に家を出入りしているのが当たり前の時代でしたので、ピートも首輪はしているものの、夜以外は出入り自由な猫でした。
そんなある日、ピートの姿が見えないことに気が付きました。
普段、あちこちお散歩しているとはいえ、遠出をすることはなく、家の庭や近所のお寺をうろうろするくらいで、頻繁にうちに帰ってくる子でしたので、お昼前から夕方まで帰らないことに気付いた時には本当に心配になりました。
なぜなら、先代の猫は外に出たまま交通事故にあって亡くなっていたからです。
私は大声でピートの名を呼びながら近所を歩き回りました。
「まさか」と思いながら先代猫が亡くなった現場まで行って探しましたが見つかりません。
夜になり途方に暮れていると一本の電話が。
それは、午前中にうちに来ていた出入りの業者さんでした。
なんと、うちに来ていた時に乗っていたトラックの荷台に、ピートが入り込んでいるというのです。
業者さんはうちを出た後、あちこち他のお店を回り、帰路についたそうなのですが、その途中で荷台から猫の鳴き声がすることに気づいて、荷台を調べたらピートがいたのだそうです。
業者さんはすぐうちの子だとわかってくれ、もう県外に出ていたにもかかわらず、引き返して連れてきている途中だとのことでした。
その方は1時間以上かけて引き返してくれ、無事にピートと再会することができました。
家族全員、ありがたくて申し訳なくて、ただひたすら感謝と謝罪を伝えたのですが、その方は「気にしないでください。
当たり前のことですから!」と笑顔で帰っていきました。
後日、その方が実は大の猫嫌いだということを聞いて、さらに驚きました。
嫌いな猫なのに、その場に放っておくこともせず、遠い道のりを連れてきてくれるなんて、なんて優しい人なんでしょう。
30年たちますが、今でもその方のことは忘れられません。
体験談の投稿ありがとうございましたm(_ _)m。
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